やることがあるときにかえって部屋の掃除を始めるタイプなんですが、、
これもあれもやらなきゃなーと気を重くしているときにYouTubeをパラパラ眺めていたら松本清張の生い立ちを紹介する動画があり興味を見ました。そして読んでみようとこの代表作の「点と線」を買いました。
重いイメージがありましたが、読み始めてみると存外に読みやすく面白くて止まらず、分量的にも読めそうだったので二日で読み切りました。
松本清張の作品は、映画では「砂と器」(1978)を観たことがありとてもいい映画でしたが、小説を読むのは初めてでした。
まず文章がすっきり分かりやすく読みやすいのがよくて、内容もとても面白かったです。推理小説の歴史や区分などの体系的なものは知らないのですが、これこそ鉄道&時刻表推理ものの走りなのではないかと思いました。よくこれだけ様々な話の伏線をまとめ上げて、かつ飽きないような読ませ方になっているなと、作家のすごさを感じずにいられません。
Wikipediaによると1957年2月号から1958年1月号にかけて雑誌「旅」に連載された小説です。
戦後から10年少し。まだまだ世間に戦争の傷跡が残っていた時代と想像しますが、この小説がよかったのはその時代的な暗さを見せず純粋な推理小説として読ませているところでした。